海老銃夏のお題「雪だるま」

帰り道の上で白雲を夕暮れの陽が金色で縁取って
高く透き通る青の中に心溶けていく
家に着けば今日も雪だるまが門の前に居て
冬の終わりに作ったあの時の笑顔のまま
どんなに温かくなっても暑くなっても
鈍く冷たく白さを忘れずにいて
私の帰りを待ってくれている
何度もう溶けて消えてもいいと言い聞かせても
いなくならないでの本心だけを聴いて
固められた雪を解かずにいる

雪なんて降ったことを知らないような青いだけの空
あの日の青に攫われた子を中に入れているから
溶けずに残しているのでしょう
彼岸に全てを取られないように隠すのに
冷たい冷たい雪で包んでしまった
雪だるまに私は時々泣くけれど
もうそれがあの子ではないことぐらい知っている
それでも今日も明日も雪だるまにただいまを言って
優しくやわらかく撫でてやる
忘れていない事の証明を何度も何度も
宇宙までも透けそうな青へ
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テーマ : 自作詩    ジャンル : 小説・文学
2012_08_19


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